- イスタンブールを半日~1日で効率良く周りたい
- トランジットでも本気で楽しみたい
- イスタンブールのおすすめスポットを知りたい
トルコの最大都市イスタンブールは東西にかけて大きく、有名な観光スポットが大きく広がっているため、なかなか短時間ですべての見どころを押さえるのは難しいです。
とはいえ、せっかくイスタンブールで乗り継ぎをするのならできるだけイスタンブールを楽しみたいですよね。
この記事では、イスタンブール元在住者の僕が、イスタンブールの主要な見どころを交えつつ、個人的におすすめなスポットをあわせて、トランジット(乗り継ぎ時間)でも回れる半日モデルコースを紹介していきます。
- イスタンブールへ比較的長く滞在する場合は、「【3日間モデルコース】イスタンブールのおすすめスポット20選を制覇しよう!」もおすすめです。
当記事にて掲載されている料金は、2020年3月現在の情報及びレートです。
どれくらい乗り継ぎ時間があればイスタンブールを楽しめるのか
結論から紹介すると、トランジットの時間を利用したイスタンブール市内観光には、最低6時間が必要です。
2018年3月まで運用されていた「アタテュルク国際空港」は、比較的市内までの距離が近くメトロやバスなどの交通機関が利用できたたため少ない時間でも観光できましたが、2019年4月から運用が開始された「イスタンブール新空港」は立地が悪く、市内との往復に非常に時間がかかります。
イスタンブール新空港からイスタンブール市内までの移動時間の目安は片道約40~100分程度なので、かなり余裕を持った行動が必要です。
イスタンブール新空港はかなり広く、十分に楽しむことができますので、トランジット時間が6時間以下の場合は、空港内で楽しむことをおすすめします。
短い時間でイスタンブールを楽しむなら、旧市街がおすすめ。
イスタンブールの滞在時間が6~7時間程度と短い場合は、旧市街の観光がおすすめです。
イスタンブールは、中心を流れるボスポラス海峡を境にヨーロッパ側とアジア側に分かれていて、観光地が比較的集中しているのは「ヨーロッパ側」です。
「イスタンブール新空港」が位置しているのも「ヨーロッパ側」であり、乗り継ぎという短時間で市内観光をするのならヨーロッパ側がおすすめです。
ヨーロッパ側には「旧市街」と「新市街」がありますが、トプカプ宮殿やアヤソフィアなどの歴史的建造物が多いのが「旧市街」で、高級ホテルやショッピングモールが多いのが「新市街」です。
- 「アジア側」…カドゥキョイやチャムルジャ(絶景の丘)、サビハギョクチェン空港など
- 「ヨーロッパ側」…イスタンブールの見どころが多い
- (ヨーロッパ側)「旧市街」…アヤソフィアやブルーモスクなどの歴史地区
- (ヨーロッパ側)「新市街」…ショッピングモールやビジネス街、高級ホテルが多め
なので、
- 乗り継ぎ時間が6~7時間程度:「ヨーロッパ側の旧市街」を中心に観光。
- 比較的時間に余裕がある/8時間以上の乗り継ぎ:「新市街」にも足を伸ばしてみる。
のがおすすめです。
スムーズな市内観光には「イスタンブールカード」が必須
イスタンブールは非常に大きく見どころも点在しているので移動距離が多くなりがちですが、イスタンブールの交通機関は運賃も比較的安く発達しているので、積極的に利用しましょう。
イスタンブールカードはエアポートバス『Havaist(ハバイスト)』のみならず、市内のトラムや地下鉄などの公共交通機関で利用することができ、市内で利用する場合は『Havaist(ハバイスト)』の往復(50TL)+市内移動費(10TL)の約60TLをチャージしておけば十分です。
日本のICカードと同じようなもので、持っていると乗車がスムーズになるだけでなく、使えば使うほど運賃も安くなるのでおすすめです。
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「イスタンブールの魅力が溢れる旧市街を短時間で回るコース」(約6~7時間)
コース所要時間:約4時間 | |
約30分 | ブルーモスク |
約40~60分 | アヤソフィア |
約15分 | トルコアイスを食べる |
約5分 | トラムで移動 「Sultanahmet」→「Beyazıt」 |
約60分 | グランドバザール |
約10分 | トラムで移動 「Beyazıt」→「Eminönü」 |
約30分 | ガラタ橋 |
約15分 | サバサンドを食べる |
イスタンブール新空港へ戻る/新市街コースへ |
乗り継ぎ時間が約6~7時間ほどなら、イスタンブールのハイライトが詰まった旧市街を回るコースがおすすめです。
旧市街には、オスマン帝国の遺構やイスラム文化ならではの雰囲気がぎゅっと詰まっているので、トルコならではの異国感を存分に味わうことができます。
このコースでは、ブルーモスクとアヤソフィア以外の移動では「トラム」を使うことで移動時間が短縮されます。
各観光スポットのおすすめ度や所要時間などもまとめてあるので参考にしてみてください。
ブルーモスク(約30分)
ブルーモスク | |
滞在時間の目安 | 約30分 |
個人的なオススメ度 |
イスタンブールを代表する観光スポットの1つである「ブルーモスク(スルタンアフメットジャーミィ)」は、オスマン帝国時代のスルタン、アフメット1世によって造られた巨大なモスク。
「世界で最も美しいモスク」とも呼ばれるこのブルーモスクは、大きなドームと6本のミナレット(塔)が印象的ですが、これだけ多くのミナレットを持つモスクは世界でもそう多くはありません。
ブルーモスクはイスタンブールを代表する観光スポットですし、トルコに来た実感を一番感じられるので必ず行っておきたいスポットです。
ただし、ブルーモスクではイスラム教の礼拝時間に合わせて1日5回の礼拝が行われており、礼拝中と金曜の午前中は入場ができないので注意が必要です。
ブルーモスクでは露出の多い服装では入場ができないので、短パンやノースリーブ、膝丈のスカートの着用は控えましょう。
- 【男性】:上半身に関する規定はほぼ無いが、タンクトップなどの過度なものはNG。下半身は、ロングパンツなど。短パンはNGなので注意しましょう。
- 【女性】:基本的に肌の露出はNG。Tシャツ、ノースリーブ、膝丈のスカートはNGです。また、髪を完全に覆う必要があるため、スカーフを持参しておくとスムーズです。
- 【靴】:サンダルなど露出の多い靴はNG。ドーム内は靴を脱ぐ必要がありますが、モスクの施設内でも露出の多い靴はNGです。
ブルーモスク | |
※2021年頃まで改修工事のため公開部分が縮小中※ | |
滞在時間の目安 | 約30分 |
入場時間 | 《1》 8:30~11:30 《2》13:00~14:30 《3》15:30~16:45 《4》金曜日は13:30~ ※入場時間は礼拝のスケジュールによって大きく変わります。 ≫ブルーモスクの礼拝時間(公式) |
休館日 | なし |
入場料 | なし、寄付歓迎 |
写真撮影 | ・礼拝時は写真撮影禁止 ・フラッシュ撮影禁止 |
住所 | Sultan Ahmet Mahallesi, Atmeydanı Cd. No:7, 34122 Fatih/İstanbul, Turkey (Googlemapで見る) |
アクセス | トラム(T1)「Sultanahmet station(スルタン・アフメット)」駅より徒歩5分 |
アヤソフィア(約40~60分)」
アヤソフィア | |
滞在時間の目安 | 約40~60分 |
個人的なオススメ度 |
イスタンブールで最も人気のある観光スポットが、この「アヤソフィア」。
「ビザンツ建築の最高峰」とも呼ばれるアヤソフィアは、1453年のコンスタンティノープル陥落に伴い政権がイスラム王朝へと移り、本来の姿であったキリスト教会からモスクへと大改築が行われました。
アヤソフィアは、世界でも類を見ない「キリスト教とイスラム教が混在している空間」でもあるため、非常に価値があり、人気のスポットなのです。
ただし、アヤソフィアは時間帯によっては非常に混雑するため、思わぬ時間ロスになってしまう場合も。アヤソフィアの敷地よりも外側に列ができている場合は、約30分程度の待ち時間に並ぶ必要があるので、時間の配分に気を付けるようにしましょう。
なお、2020年3月1日より、入場料が値上げされているのでご注意ください。
アヤソフィア | |
滞在時間の目安 | 約40~60分 |
入場時間 | 《夏季》 9:00~19:00 《冬季》9:00~17:00 ※チケットの販売は営業時間終了の1時間前まで。 |
休館日 | 月曜日、宗教上の祝日 |
入館料 | 100TL(¥1,640) ※2020年3月1日より値上げされました。 |
住所 | Sultan Ahmet Mahallesi, Ayasofya Meydanı, 34122 Fatih/İstanbul,Turkey (Googlemapで見る) |
アクセス | トラム(T1)「Sultanahmet station(スルタン・アフメット)」駅より徒歩5分 |
ブルーモスク公園でトルコアイスを食べる(約15分)
ブルーモスク前の公園ではトルコアイス「ドンドルマ」のお店がいくつかあるので、本場のトルコアイスに挑戦してみましょう。様々なフレーバーがあり、アイスとは思えないようなモッチリとした食感と強い引きが特徴です。
トラムで「Beyazıt – Kapalıçarşı」駅へ移動する(移動時間:約5分)
ブルーモスク周辺の散策が十分に終了したら、スルタンアフメット地区の「Sultanahmet station(スルタン・アフメット)」駅から「Beyazıt(ベヤズット)」駅へ移動します。徒歩でも移動は十分可能ですが、時間を少しでも短縮したい場合にはトラムが便利です。
グランドバザール(約40~60分)
グランドバザール | |
滞在時間の目安 | 約40~60分 |
個人的なオススメ度 |
グランドバザールは、中東最大の屋内型市場。とにかく広大で複雑な構造をしているので、地図を頼りにしていても必ず迷ってしまいます。
香辛料やお菓子、貴金属、絨毯、トルコランプ、キーホルダーなどのイスタンブール中のお土産がここに揃っているので、なにかトルコのお土産が欲しい方はここで購入するのがいいでしょう。
他の場所に比べて値段がやや高い場合がありますが、トルコならではの異国感あふれる市場の雰囲気を楽しむことができるのでおすすめです。
グランドバザールはかなり広大で道が複雑に入り交じっているので、迷ってしまわないように注意が必要です。
グランドバザール | |
滞在時間の目安 | 約40~60分 |
営業時間 | 8:30~19:00 |
休業日 | 日曜日、祝日、宗教上の祝日 |
住所 | Beyazıt Mh., Kalpakçılar Cd. No:22, 34126 Fatih/İstanbul, Turkey (Google Mapでみる) |
アクセス | トラム(T1)「Beyazıt(ベヤズット)」駅より徒歩1分 |
トラムで「Eminönü」駅へ移動する(移動時間:約10分)
グランドバザールでの買い物が終わったら、ガラタ橋を目指しましょう。ガラタ橋の最寄り駅はトラムの「Eminönü」駅なので、再びトラムを利用します。
グランドバザール北口からそのまま坂を下りつつ徒歩で向かうことも可能なので、北口付近にいる場合は歩いて向かってみてもいいかもしれません。
ガラタ橋(約30分)
ガラタ橋 | |
滞在時間の目安 | 約30分 |
個人的なオススメ度 |
「旧市街」と「新市街」をつなぐガラタ橋では、イスタンブールを代表する開放的な景色が望めます。
金角湾から吹く風心地と喧騒さが、イスタンブールに来たことを実感させてくれること間違いないでしょう。
特に日が落ちる日没の時間では、モスクとガラタ塔が作り上げる幻想的なイスタンブールの景色を見ることができますよ。
サバサンドを食べる(約15分)
ガラタ橋付近で、イスタンブール名物の「サバサンド」を食べましょう。
ガイドブックやメディアで広く紹介されているサバサンドは旧市街側のエミノニュ広場のものですが、ガラタ橋をそのまま渡って新市街側(ガラタ・カラキョイエリア)で販売されているサバサンドが圧倒的に美味しいのでおすすめです。
イスタンブール新空港へ戻る
ここで「イスタンブールの魅力が溢れる旧市街を短時間で回るコース」は終了です。
ブルーモスクやアヤソフィアがあるスルタンアフメット地区からイスタンブール新空港までのエアポートバス(Havaist)が運行しているので、「Sultanahmet(スルタンアフメット)」駅までトラム(T1)で戻りましょう。
「イスタンブールの定番スポットを弾丸で回るコース」
コース所要時間:約3時間 | |
約30分 | ガラタ橋 |
約60分 | ガラタ塔 |
約60分 | イスティクラール通り |
約30分 | カフェ「MADO」でまったり |
約10分 | タクシム広場 |
イスタンブール新空港へ戻る |
乗り継ぎ時間の約6~7時間に加え、約3~4時間ほどの余裕があるのなら、新市街にも足を伸ばしてみるのがおすすめです。
新市街には、ビジネス街や高級ホテルが集まりショッピングモールなどもたくさんあるので西洋的な観光ができると言えるでしょう。
特にメインストリートとなる「イスティクラール通り」には、ファッションブランドやカフェ、個性的なデザインを取り揃えた雑貨店なども集まっているのでショッピングや街歩きが好きな方にはうってつけのスポットです。
新市街の各観光スポットのおすすめ度や所要時間などもまとめてあるので参考にしてみてください。
ガラタ橋(約30分)
「イスタンブールの魅力が溢れる旧市街を短時間で回るコース」の最後のスポットであった「ガラタ橋」からスタート。
エミノニュ側から、ガラタ塔側へと歩きましょう。
ガラタ塔(約60分)
ガラタ塔 | |
所要時間 | 約1時間 |
個人的なオススメ度 |
イスタンブールの象徴である「ガラタ塔」は実際に登ることができ、イスタンブール市内の全景を見ることができます。
360°イスタンブールを見渡すことができますし、日が落ちる日没前後はより幻想的な雰囲気になるのでおすすめです。
外からガラタ塔の写真を撮るだけでも十分に楽しめるので、時間がない場合は思い切って写真を撮ることに徹してみるのもいいかもしれません。
ガラタ塔 | |
入場時間 | 9:00~20:30 |
入館料 | なし |
休館日 | 45TL(¥820) |
住所 | Bereketzade Mahallesi, Galata Kulesi Sk., 34421 Beyoğlu/İstanbul, Turkey (Google Mapでみる) |
アクセス | メトロ(M2)「Şişhane(シシハーネ)」または「Tünel(テュネル)」駅より徒歩5分 |
イスティクラール通り(約60分)
イスティクラール通り | |
所要時間 | 約1時間 |
個人的なオススメ度 |
新市街地区のメイン通りである「イスティクラール通り」には、数多くのファッションブランドやレストラン、個性的なデザインの雑貨屋さんや本屋などが並びます。
イスティクラール通りの真ん中を、レトロなデザインの路面電車「ノスタルジック・トラムヴァイ」が走り抜ける様子はとても有名です。
イスティクラール通りだけでなくその周辺にも小さなお店やカフェが並んでいて、イスティクラール通りだけを通り過ぎるのなら約30分くらいでも可能ですが、じっくりと街歩きをするのなら約1時間くらいが目安になります。
カフェ「MADO」でまったり(約30分)
MADO | |
所要時間 | 約30分~ |
個人的なオススメ度 |
トルコスイーツの老舗である「MADO」は、本格的なトルコスイーツを楽しみたい方におすすめです。
MADOのイチオシはやはりトルコアイスですが、バクラヴァやキュネフェなどのトルコ発祥スイーツもおすすめです。
そんな方には、トルコアイスとバクラヴァが合体した「ハウッチディリミ」がおすすめです。
サクサクのパイでできたバクラヴァに、トルコアイスを挟んだMADOの定番メニューです。トルコスイーツならではの甘い味が特徴ですが、とにかく激甘なので一緒にトルコチャイを頼むのがおすすめですよ。
MADO | |
滞在時間の目安 | 約30分 |
営業時間 | 7:30~26:30 |
休業日 | なし |
住所 | Asmalı Mescit Mahallesi, Asmalı Mescit Mah İstiklal Cad, Gönül Sk. No:1, 34430 Beyoğlu/İstanbul,Turkey (Google Mapで開く) |
アクセス | メトロ(M2)「Şişhane(シシハーネ)」または「Tünel(テュネル)」駅より徒歩5分 |
タクシム広場(約10分)
タクシム広場 | |
所要時間 | 約10分 |
個人的なオススメ度 |
新市街の交通機関の中心である「タクシム広場」は、観光客にとってはあまり見どころはありませんが、トルコ共和国建国の象徴的な場所です。
周辺にはレストランやバス停などが多く点在しているので、イスタンブール市内を移動する際にはとても便利な場所です。
イスタンブール新空港へ戻る
交通機関が多く集まる「タクシム広場」からも、イスタンブール新空港へ向かうエアポートバス(Havaist)が運行しているので、直接空港に戻ることができます。
イスタンブールで1泊する必要がある場合は、このタクシム広場周辺に宿泊するのが便利ですよ。
イスタンブールは半日でも十分楽しめる!
この記事では、イスタンブールの主要な観光スポットを乗り継ぎ時間を利用して半日で回るモデルコースを紹介しました。
見どころが多く移動距離が多くなりがちなイスタンブール市内観光ですが、最も時間を消費する「空港から市内」間の移動時間(往復2時間)さえ確保できれば主要なスポットを十分楽しむことができます。
ただし移動時間とは別で、観光する所要時間は少なくとも3~4時間は必要なので、うまく時間を計算しながら回ることが大切です。
時間や体力に余裕がある方は、「【3日間モデルコース】イスタンブールのおすすめスポット20選を制覇しよう!」を参考に他の観光スポットにも足を運んでみるといいかもしれません。
記事≫【3日間モデルコース】イスタンブールのおすすめスポット20選を制覇しよう!
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