- イスタンブールで超綺麗なモスクに行ってみたい
- 最強のモスクを見ておきたい
- イスタンブールの最新スポットに行ってみたい
- ガイドブックに載っていない穴場を見つけたい
「イスタンブール旅行で思いのほか時間が余った」
「イスタンブールで、マイナーだけど楽しめる場所に行きたい」
そんな方には、イスタンブールのアジア側にある最新スポット、チャムルジャ・モスクがおすすめです。
チャムルジャ・モスク(Çamlıca Camii)とは、2019年3月にイスタンブールのアジア側に完成したトルコ最大のモスクです。
イスタンブールのアジア側という、ヨーロッパ側とは全く違った雰囲気の中に作られた巨大なモスクは、思わずため息が出るほどの豪華さです。
今回の記事では、イスタンブールの最新スポットであるチャムルジャ・モスク(Çamlıca Camii)の見どころや行き方などを、イスラームに関する知識を交えつつ徹底的に解説していきます。
チャムルジャ・モスク(Çamlıca Camii)とは
トルコ最大の都市であるイスタンブール。
イスタンブールといえば、ブルーモスクやアヤソフィアなど、ビザンツ時代やオスマン帝国から残る数々の遺構が有名ですよね。
イスタンブールは最低3日以上は滞在するのがおすすめですが、過ごし方によっては時間を持て余してしまうこともあるかもしれません。
そんな時にはイスタンブールのアジア側へと繰り出し、チャムルジャ・モスクを訪れてみるのがおすすめです。
チャムルジャ・モスクとは、イスタンブールのアジア側に位置する、2019年3月に完成したばかりのトルコ最大のモスク。
現職大統領であるエルドアン大統領によるイスラム寄りの政策の1つとして進められてきたメガプロジェクトの1つで、2013年ごろから6年もの歳月をかけて建設されました。
チャムルジャ・モスク(Çamlıca Camii) | |
入場時間 | 《1》8:30~11:30 《2》13:00~14:30 《3》15:30~17:00 《4》金曜は午後以降 ※入場時間は礼拝のスケジュールによって大きく変わります。 |
休館日 | なし |
入場料 | 入場無料 |
写真撮影 | ・礼拝時は写真撮影禁止 ・フラッシュ撮影禁止 |
住所 | Ferah, Ferah Yolu Sk. No:87, 34692 Üsküdar/İstanbul |
アクセス | 「Kadıköy」駅より14Fバスなど (チャムルジャ・モスクへのアクセス) |
チャムルジャ・モスクには約63,000人を収容することができ、博物館、イスラム美術館、図書館、カンファレンスルーム(会議室)などが併設されています。
チャムルジャ・モスクの見どころは?
中央の巨大なドーム
チャムルジャ・モスクの大きな見どころは、約72mの高さを誇る超巨大なドーム部分。
この72という数字は、イスタンブールに72の国籍の人々が住んでいることに因んでいます。
ちなみに、小さなドームたちはすべて約34mに統一されており、イスタンブールに割り当てられているトルコの管理番号(ナンバープレートなど)に因んでいるそうです。
巨大なドームが広がるこの空間はあまりにも大きいため、写真で全体像を撮影するのはかなり難しいです。
ステンドグラスが所々にあるので、光が取り込まれやすく、いつでも非常に明るいのが特徴的です。
ターコイズブルーの絨毯が凄い
ターコイズブルーの美しい絨毯も欠かせない見どころ。
このフカフカで美しい絨毯は、ドームのある巨大な空間を彩るべく特別に作られた絨毯で、その大きさは約17,000㎡に及びます。この絨毯は唯一無二のデザインとなっており、すべて手作業で織られたもの。
絨毯をよく見てみると、うっすらと青色の太い線のような模様がありますが、これはイスラム教徒の方々がお祈りの際に一列になってお祈りをする際の目印になります。
6本のミナレット
チャムルジャ・モスクを囲んでいるミナレット(塔)は、全部で6本あります。
これらのミナレットは全て107.1mに統一されており、テュルク系民族によるアナトリア定住のきっかけとなった1071年(マラズギルトの戦い)を表しています。
初期のイスラム世界では、このミナレットは権威の象徴とされたため、ミナレットの本数が多いということは、それだけモスクの格式が高いということを表しています。
同じくイスタンブールにあるブルーモスク(スルタンアフメット・ジャーミイ)も6本のミナレットを持ち、これを築いたスルタンアフメット1世の権威を表す意図があったと言われています。
しかし、当時6本のミナレットを持つのはイスラム世界の中心であるメッカのみであり、聖域と同格を表しかねないとして、後にミナレットが1本寄贈されました。
チャムルジャ・モスクのミナレットが6本である理由は定かではありませんが、オスマン最盛期のモスクを再興したいエルドアン大統領による思惑があるのかもしれません。
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チャムルジャ・モスクへ行く際の注意点
チャムルジャ・モスクを訪れるにあたって、チャムルジャ・モスクならではの注意点と、イスラームという宗教上での注意点がいくつかあります。
チャムルジャ・モスクは立地がやや遠い
トルコ最大かつ巨大なモスクということもあり、イスタンブール旅行の際はぜひ訪れておきたいスポットですが、アジア側のローカルエリアに位置しているため、アクセスがあまり良好ではありません。
チャムルジャ・モスクはイスタンブール・アジア側の「ウスキュダル(Üsküdar)」中心部からやや北部に位置しており、さらにイスタンブールで最も高い丘の上に位置しています。
近くにメトロの駅などはなく、歩くのに抵抗がない方を除いて、徒歩で行くのはあまりおすすめではありません。チャムルジャ・モスクを訪れる際には、所要時間はかかりますがバスを利用するのがおすすめですよ。
礼拝時間に注意
チャムルジャ・モスクでは、イスラームの礼拝時間に合わせて1日5回の礼拝が行われており、礼拝中と金曜の午前中は入場ができないので注意が必要です。
服装に注意しましょう
イスラム教では、男女ともに露出の多い服装でのモスクへの入場はできません。
チャムルジャ・モスクでは、ブルーモスクなどのように服装に関するチェックはありませんが、最低限のマナーを守るようにしましょう。
モスクへ入場する際の服装に関するマナーは以下の通り。
- 【男性】:上半身に関する規定はほぼ無いが、タンクトップなどの過度なものはNG。下半身は、ロングパンツなど。短パンはNGなので注意しましょう。
- 【女性】:基本的に肌の露出はNG。Tシャツ、ノースリーブ、膝丈のスカートはNGです。また、髪を完全に覆う必要があるため、スカーフを持参しておくとスムーズです。
- 【靴】:サンダルなど露出の多い靴はNG。ドーム内は靴を脱ぐ必要がありますが、モスクの施設内でも露出の多い靴はNGです。
特に、女性は髪の毛を完全に覆う必要があり、スカーフなどを持参しておくと入場がスムーズです。
また、チャムルジャ・モスクではわずかですがスカーフなどの貸し出しを行っており、スカーフを持っていない場合や忘れてしまった場合などは自由に借りることができます。
写真撮影に注意しましょう
モスク内では、写真撮影に注意しましょう。
チャムルジャ・モスクでは写真の撮影が認められていますが、以下のようなルールを守る必要があります。
- 【礼拝時の撮影】:イスラーム教徒の方々が一斉に礼拝を行っている礼拝時間中は、全体的に写真を撮影してはいけません。訪問客に空間が解放されている場合は、礼拝をしている人を撮影してはいけません。
- 【フラッシュ撮影】:モスク内ではフラッシュ撮影をしてはいけません。
- 【教徒の撮影】:モスク内に限らず、イスラーム教徒を撮影してはいけません。特に特定の女性教徒に対しての撮影は絶対にしてはいけませんので、撮影時に特定の教徒が映りこむ場合は注意しましょう。
チャムルジャ・モスクは、ブルーモスクなどのような観光地ではないため、礼拝されている方の中には敬虔な教徒の方々もいらっしゃいます。
思わぬトラブルを招いてしまうことがありますので、服装や撮影に関するルールを必ず守り、イスラームに対する敬意を持ったうえで節度のある観光を心がけましょう。
チャムルジャ・モスクの所要時間と周辺情報
チャムルジャ・モスクは非常に大きいので、ドームと合わせて景色を見て回る場合の所要時間は約1時間です。
チャムルジャ・モスクは、イスタンブールで最も高い丘の上に位置しており、チャムルジャ・モスクから眺める景色は絶景です。
チャムルジャ・モスクの周辺には、絶景で地元のトルコ人に有名な「チャムルジャの丘」もあるので、
- ≪1≫:チャムルジャ・モスクを観光
- ≪2≫:チャムルジャの丘を観光(徒歩15分)
- ≪3≫:チャムルジャの丘から、最寄りの「クルスク(Kısıklı)」駅へ移動
という楽しみ方がおすすめです。
特に、チャムルジャ・モスクやチャムルジャの丘から眺めることができる夜景は絶景ですので、日没前の礼拝時間より前(16:30頃)にチャムルジャ・モスクを訪れ、礼拝時間が始まったらチャムルジャの丘まで移動し、夜景を見るのがおすすめのルートです。
チャムルジャ・モスクへの行き方
イスタンブール・アジア側のローカルエリアに位置しているチャムルジャ・モスクは、近くにメトロの駅などがなく、小高い丘の上に位置しているため、若干アクセスしにくいのがデメリットです。
ここではいくつかの行き方を紹介していますので、参考にしてみてください。
アジア側から
アジア側からアクセスする際は、各地から路線バスを利用し、最寄りのバス停「Büyük çamlıca camii」で下車するのが便利です。
- 【Üsküdar(ウスキュダル)から】:メトロ(M5)を利用し「クスクル(Kısıklı)」駅にて下車、バス(14F)を利用し「Büyük çamlıca camii」にて下車。
- 【Kadıköy(カドゥキョイ)から】:「カドゥキョイ(Kadıköy)」バスターミナルより14Fバスを利用し、「Büyük çamlıca camii」にて下車。
ヨーロッパ側から
ヨーロッパ側からアクセスする際は、各地からマルマライ線などを利用し、アジア側にて路線バスへ乗り換え、最寄りのバス停「Büyük çamlıca camii」で下車するのが便利です。
- 【Eminönü(エミノニュ)から①】:マルマライ線「シルケジ(Sirkeci)」より、「ウスキュダル(Üsküdar)」へ。以降は【ウスキュダル(Üsküdar)から】に同じ。
- 【Eminönü(エミノニュ)から②】:フェリーにて「カドゥキョイ(Kadıköy)」へ。以降は【Kadıköy(カドゥキョイ)から】に同じ。
- 【Sultanahmet(スルタンアフメット)から】:トラム(T1)にて「シルケジ(Sirkeci)」へ。マルマライ線にて「ウスキュダル(Üsküdar)」へ向かい、以降は【ウスキュダル(Üsküdar)から】に同じ。
- 【Taksim(タクシム)から】:メトロ(M2)にて「イエニカプ(Yenikapı)」へ。マルマライ線にて「ウスキュダル(Üsküdar)」へ。以降は【ウスキュダル(Üsküdar)から】に同じ。
- 【Ortaköy(オルタキョイ)から】:フェリーにて「ウスキュダル(Üsküdar)」へ。以降は【ウスキュダル(Üsküdar)から】に同じ。
ヨーロッパ側からアクセスする場合は、とにかく一度アジア側へアクセスし、Üsküdar(ウスキュダル)またはKadıköy(カドゥキョイ)よりバスへと乗り換える方法が便利です。
午前中はÜsküdar(ウスキュダル)やKadıköy(カドゥキョイ)を散策し、午後以降はチャムルジャ・モスクへ向かうなど、いくつかの街を組み合わせることでより充実した1日をアジア側で過ごすことができますよ。
せっかくイスタンブールへ来たのなら、チャムルジャ・モスクへ。
イスタンブール・アジア側に2019年3月に完成したばかりの、チャムルジャ・モスクについて紹介しました。
トルコの威信をかけて建設されただけあり、トルコ最大のモスクであるチャムルジャ・モスクは非常に見ごたえががあります。特に、中央のドームと、ターコイズブルーの絨毯は必見です。
チャムルジャ・モスクがあるアジア側のチャムルジャエリアは、イスタンブールで最も高い丘なので非常に眺めもいいですし、夜景の時間帯に合わせて行くのがおすすめ。アジア側の他のエリアとうまく組み合わせて回ると、アジア側だけでもより充実した1日を過ごすことができますよ。
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